私が知る限り、新銀行は他の銀行の融資が止まった会社、すなわちリスケ直前の会社にも積極的に融資を行っていました。
これは、他行に対する返済資金を新銀行が肩代わりしていたということです。
さらに、こんなケースを見ています。
都内の某銀行に融資をお願いに行ったら「ウチでは出せませんから、新銀行に行って借りてきてください」と言われた。その翌年、業績が回復すると、同じ銀行が「新銀行の分を借換えてください」と言ってきた。
呆れてしまいますが、実際、都内で新銀行は資金調達の最後の砦的に認識されていたと思います。
新銀行が行っていたような融資は、一時的に資金に困ったという会社は非常に助かりますが、リスケになるかどうかという会社が借りると、既に過剰債務(借入金が多すぎる)の状態なので、返済に行き詰まる確率が高くなります。
借りて数ヶ月で延滞になってしまうのは、最初から利益を大幅に上回る返済を抱えているからです。本来、返済資金の融資は、銀行支援を前提とする難しい融資で、返済原資を慎重にチェックしなけれ
ばなりません。そこを機械的なスコアリング審査で流してしまった、それが不良債権の原因でしょう。もちろん、その背景には銀行としての競争力の弱さがあったと思います。
・・・と過去の話はこの位にしましょう。
一部の悪質な債務者を除き、債務者企業の多くは資金繰りをなんとかしようと新銀行から借り入れたのであって、その事自体は非難されるに当たりません。
その上で私が懸念するのは、過去のRCCで見られたように、まともに再生できる会社がそうでない会社と一くくりにされることです。
経験から言って、こういう時は、正常返済できる債務者と全く返済できない債務者の間のグレーゾーンに存続銀行の意思が現れます。しかも、細かい話は表に出ない。ケースによっては自力防衛が必要
になるかもしれません。



